雨の降らない星では愛せないだろう?

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つらつらと語る「ハロオタ」と「ジャニオタ」

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「私なんかがジャニーズを語る時は『ハロオタが語る○○』ってしたほうがいいのかもしれない」とぼんやり思っている。

ジャニーズとジャニーズファンを見る時、ハロオタである自分の目から見ている時がある。
もともとのスケオタがハロオタになった時は全然混同したりはしなかった。
けど、ハロオタからジャニオタにも足を踏み入れつつある現段階では、同じドルオタとしてやっぱりカルチャーショックがかなりある。

しかし、いくら視点が混同することがあるとはいえ、ハロが好きな自分はハロオタだし、関ジャニ∞が好きな自分とはまた違う。
お肉料理を食べている時の「美味しい」とデザートの時の「美味しい」は、わざわざ比較しなくてもいい感情だ。同じだけど別物だ。

それなのに、何故あえて、ハロプロが本拠地です、みたいな書き方をしたいのか。

それは、私がジャニオタ新規なことに引け目を感じているからかもしれない。

「ハロオタなんですけどジャニーズよく分からないんですけど最近好きっぽいんで語ってもいいですか…?」くらいのスタンスを前面に押し出しておけば、多少ジャニオタ的に「間違ったこと」や人と違うことを発言しても反感を買わずに済むだろうという計算である。

たぶん私は、ジャニオタの皆さんが、こわいのだ。

ジャニーズとハロプロの兼オタの流れ

あくまでも私の肌感覚ではあるが、'15頃*1にどっと増えた。それもジャニオタがハロに手を出した、というかたちで。

この頃のハロ現場というのは女子オタがどっと増えた時期でもある。その理由を2つ考えてみた。

まず一つは、たぶんよくあるパターンで「アイドルブームで女子ドルを好きになる女性が一般的になる→AKBグループやももクロなどからハロプロに行き着く」というもの。
背景は様々だ。幼少期にモーニング娘。の黄金期を観ていたが、一旦は(メディア露出減とともに)興味を無くし、You Tube等で改めて最近のパフォーマンスを観て度肝を抜かれたという人。逆に、一切黄金期は知らない若い子で、アイドルブームの中のアイドルの一グループとして好きになった人もいたかもしれない。これらは、ハロプロオタクというのが特殊な趣味でなくなったことが、女性ハロオタの敷居を低くしたという説である。

二つ目に、ファッションオタ的な要素。
ハロプロ推しであることが、「オタクな自分」のアイデンティティに価値を付加することができると感じているタイプだ。最近は、「オタク活動が個性として他者に誇るステータスである」という社会傾向があるように思う。その中で、女性なのに女性アイドルが好きで、更に一般人がよく知るメジャーなアイドルグループではなく、ちょっと通向けのハロプロを好きな自分。この場合は、ハロプロが「これから来る」アイドルだから気に入っているという面もあるかもしれない。

余談ではあるが、「オタTのアレンジ」*2は若い女性オタを掴む大いなるチャンスだったと思うのに、ちょうどその頃からクールハロー*3を推し進めた事務所…本当に戦略が下手だなとがっくりきた。今からでも遅くない。手書きのバースデーTと生地色がメンバーカラーのツアーTはよ出せ。

そういうわけで、今、ハロ現場には本当に女性オタが増えた。
大箱になればなるほど女子比率は上がる。女性のみなさーん!に対する黄色いレスポンスが年を追うごとに大きくなっているのは、ハロオタなら周知の事実だろう。
若いファンが増えたのか、TV出演の際にツイッター等で話題にもなるようになった。ニワカだけど青の子かわいい!とか、○○ちゃんに△△くんみ*4を感じる!とか。
それらの新規ファンをハロオタの皆さんは諸手をあげて歓迎していた。
当然私も嬉しい。少ないテレビ出演の機会をチャンスに変えて、興味を持ってくれる人を増やしたという結果を残したのだから。


その一方で、ちょうど時を同じくして、ハロオタからジャニオタの兼オタになろうとしている私は、この逆流現象に戸惑うことにもなった。
「今まで興味を持っていたのとは違う性のアイドルに興味を持つ」。
そのムーブメント自体は同じはずだった。しかし、「なにかが違う」「なんとなく敷居が高い」。そんな風に感じていた。
歴史が長いから?…ジャニーズには敵わないけれど、アップフロント*5だってなかなかの老舗。
オタのレベルが高い?…いやいやハロオタは世界に誇るコール能力*6やリサーチ能力を持っているぞ。

…じゃあなぜ?

答えは簡単に見つかった。ジャニオタは、新規を歓迎していない。…そう感じた。
チケット当選の確率が下がるから。「同担拒否」なるファンがいるから。(否定してる訳ではない)ファンの分母が大きいので、色んな人がいることを知った。
その中で、自分のことを「今更魅力に気付いた鈍感な人」*7だと自認しないといけないような肩身の狭さを感じていた。

私の中の「ジャニオタ」

かつて、ジャニオタの印象は、けっこう悪かった。
なんだか「TVを観て文句を言い、LIVEに行って落ち込み、ファン同士で争い合う」。そんな印象だった。
「当選自慢罪」「落選した人の気持ちを考えてください凸」あたりが話題になった時は、ジャニオタってすげえなと異世界ネタを楽しんでいた。
けど、いざ自分がその世界に足を踏み入れるとなると、真剣に他人の言動に傷付いたり憤慨したりするお嬢さんが存在している以上、わりと他人事ではなかった。私の不用意な発言がジャニオタ界に怒りを撒き散らすことになるかもしれないのだ。

仲間に入れてもらうにも新規なりにわきまえなければいけない。
自分の立ち位置を恥じるように、顔色を伺うように、新規ファンであると前置きをするようになった。

一方で、ジャニオタってこんなに思索的なんだ、と知ったのも大きな収穫だった。
ハロ系のまとめサイトなどで時折「ジャニオタがハロのコンサートに初めて行ってきた」系のレポブログが貼られるようになった。それらがとにかく面白かった。はてなブログに溢れるオタクブログはどれも語彙が豊富で、物事を様々な面から考察する力に優れていて、愛や葛藤や、オタクならではの混沌とした気持ちをエンターテインメント溢れる高尚な読み物に仕上げていた。
ジャニオタといえば、コンサートや番組観覧などでもキャーキャーと奇声をあげている派手なお姉さん方しか知らなかった。
その陰に、心の奥に、こんなにも豊かな感情を秘めていたなんて。

話題になった担降りブログも読んでいた。「担降り」なんて私にしてみればただの「推し変」である。クソDDで「推し増し」タイプの私*8にしてみれば、「担当」がそんなに重大なアイデンティティであることが全然理解できなかった。
「今まで○○くんだけが大好きだったのに心苦しい、でもごめんね、もう私の心は△△くんのものなの。今まで仲良くしてもらってた仲間から縁を切られるかもしれない、怖いけど宣言します。」

オタ友から縁切りされる…?
次に現場で会った時に違う色のTシャツ着てたから、あっ推し変したんだくらいの仲間感覚しか知らない私には衝撃的すぎた。

ジャニオタって、ジャニオタって、やっぱりハロオタとは違うんだ…。

勿論個人差があるだろうことは百も承知だが、担当という言葉が何か畏れ多いもののように感じ始めたきっかけとなった出来事であった。

「推し被り」と「同担」

自然発生的な言葉ではあるが、女性アイドル界における「推し」という言葉と、男性アイドル界における「担当」という言葉には隔たりがあるように感じる。
「意味は同じ。世界が違うから用語が違うだけ」と言い切られてしまえばそれまでなのだが、なんとなく、本当に感覚の部分で、女性アイドルのファンと男性アイドルのファンでは意識が違っているような気がするのである。

あくまで傾向の話をすると、ライブ参戦する時に、同じメンバーを推す人同士で参戦するかしないかに男女差があるような気がする。

2人いれば2色、7人いれば7色。ジャニオタさんは仲間内で推しメンカラーが被ることは少ないのではないか。
同担同士で参戦する人って少ないのかな、と思ったきっかけは、メイキングでファンをインタビューすると画面が鮮やかだなと気付いたからである。いわゆる「イロチのオソロ」。服の形や髪形まで一緒で、色だけが違う。テーマは同じでも、キャラクターが違う。
なんだか、小さい頃によくやってた「セーラームーンごっこ」のようだな、とふと思った。誰かが「わたしマーキュリー!」と宣言したら続く子は「じゃあわたしビーナス!」と被りを避けなければならない暗黙のルールがあった。その空気を読めない子は、泣かされたり逆に人を泣かしたりして嫌われていった。

あくまでハロプロの場合は、個人主義でぼっち参戦する人は少なくともジャニーズよりは高い確率でいると思う。(おまいつ*9レベルになると顔見知りになるけど)逆に、徒党を組んでオタ仲間を作るタイプの人たちのつながりは強固だ。リーダーのような有名オタがいて、時には「女オタ」*10が取り巻きとして参加する。様々な流通がはかられることがあり、チケットの供給、ランダムグッズの融通し合い、遠征時の交通手段の確保、場所取りなど。会員として所属していれば得する社会の縮図のようだなと、傍から見ている私は思うことがある。特徴的なのは、それが「誰推し」なのかは問われていないように見えることだ。推しメンと、オタクとしての活動スタンスとは関係ない。同担同士あえて集まるわけではなく、逆にばらけさせるわけでもなく。リーダーの性格や、現場量についていける資質がある人が集まっている(ように見える)。
それとは別に、とあるメンバーを推している人達を集めたオフ会なんかもあったりする。(ジャニオタさんにだってあるだろうけど。)この間めいめい*11が卒業した時にも、めいめい推し100人くらいで最後の打ち上げをしようという呼び掛けをtwitter上で見かけた。

リア友として出会っているか、オタ友として出会っているかという違いもあるのかもしれない。やっぱり人によると言ってしまえばそれまでだけど。

「推し」と「担当」

女子ドルを応援する人たちは、時に集団として「後方支援」の役割につくことがある。
例えば、ソロ曲、生誕、凱旋、卒業時などにサイリウム(ジャニではペンライトって言うやつ)をメンバカラーに統一する「サイ祭り」。昔で言うところの「粗末な布事件」*12だってそうだろう。
ステージにいるアイドルを、応援する。
与えられる、だけではなく、与える。積極的に。


あくまで私のイメージだけど、「担当」という言葉からは、大きな荷物を複数人で持って運ぶ姿を想像する。
担当する人間が増えれば、その分自分の手掛けられるスペースは減る。
つまり、アイドル現場において、チケットがとれなくなる、自分だけのものにできなくなるというマイナス作用が起こる。

「推し」からは、エンストした4tトラックを動かす姿を想像してみよう。
この場合、人間は多ければ多いほど力になる。文字通り、「推す」ことは力になる。集団で後方支援するというスタンスが表れているように思う。


そもそも、男性アイドルと女性アイドルに求められるものが違うのかもしれない。
女子ドルに求められるものは、成長だと思う。
デビュー時に歌えなくても、踊れなくても、喋れなくても、可愛くなくても、引退や卒業する時には、世間に通用する実力をつけていてほしい。どうかアイドル以後の人生に、輝かしい栄光や愛する人との幸せが待っていてほしい。そんな願いは共通してあると思う。10代~20代という低年齢だから、ファンの方が年上なことも多く、庇護欲があるのかもしれない。
そこから考えると、男性アイドル、特に現在ジャニーズで主力として活躍する25歳以降のアイドルに求められるものは、安定した実力だ。デビューから完成していてほしい。どんな媒体でも毎回のコンサートでも失敗なくコンディションを保ってほしい。ファンの毎日の生活に元気を与えてくれるような、支えてくれる存在でいてほしい。これを被庇護欲とまで言えるか分からないけれど、男性アイドルの不安定さはファンのモチベーションを上げることはないように思う。

「リア恋」と「ガチ恋」

最近気になっているのは、「リア恋」という言葉だ。
ジャニーズを観るようになって自然と「リア恋」*13という言葉を使うようになったけど、そういえばハロでは言わないなってふと気付いた。
ハロでは「ガチ恋」という言葉を使う。さっとぐぐってみたけど他の女子ドル界隈でも「ガチ恋」って使うようだ。

女子ドルに対する「ガチ恋」。つまり、恋の中でもガチなやつ=本気の恋。基本的に誰にでもほのかには恋してる、と言えるのかもしれない。
男子ドルに対する「リア恋」。つまり、リアルな恋ということ。「リアル⇔夢」の正対する世界の中で、現実側にアイドルを引き込んでいるという意味なのかもしれない。ということは、アイドルは基本的に夢の世界にいる、という前提ありきの言葉なのかもしれない。
こういうところにも、応援側の性差やスタンスが表れているように思う。

最後に

「おいおいこの話どこ行くねん」と思ったアナタ、すみませんでした。
結論があるわけでもなく、だらだらと思うことをいつもとは違うテンションで書きとめてきた。
人間は千差万別だし、男だから女だからと一括りにできるものでもない。ファンを男、女で分けることに意味があるのかも分からない。アイドルオタクはアイドルオタクだし、ハロプロとジャニーズで区別をすることもないのかもしれない。

色々書いたけど最初の話に戻って、たぶんこれからもこのブログでは「ジャニオタさんにハロプロをおススメする」というスタンスをとるような気がする。明らかにハロプロをホームに置いた書き方。
だけどそれは予防線ではない。
私は、いつかきっと、ジャニオタ「さん」なんて言わなくなる時が来るだろうことを知っている。おそれや肩身の狭さなんてものは、時間が解決してくれるはずだ。
ハロオタでジャニオタでもある自分に慣れつつある今だからこそ見えている世界を記しておきたいと思った。
カルチャーショックって、一時だもの。どんな文化もそれぞれ、面白いもの。

*1:モーニング娘。」は2014年に「モーニング娘。'14」となり、以降西暦をグループ名で示していくスタイルになった。

*2:ハロオタ女子内で一瞬流行りかけた。とてもダサいメンバーカラーTシャツを、カットしたりリボンをつけたり書き足してみたりと、自分好みにアレンジする。ジャニオタの参戦服のように女子オタの伝統となるかもしれなかった。さゆのピンクTシャツにおける手書き文字を自分なりのメッセージとして書いてみたり、大変微笑ましいオタスタイルだった。

*3:悪しき政策。滅びろ。ダサいくらいが楽しいんだよ!!!!!!

*4:この「~~み」って最近流行ってますね!ようやく覚えました。どうしてもユッコママを連想してしまう私。まだよく理解してないのは「エモい」。

*5:ハロプロの事務所。アイドル専門事務所ではない。幅広いジャンルと年齢層を手掛ける音楽事務所。

*6:コール&レスポンスではない。PPPHやオイオイ。何故か初披露の曲に会場全体がコールをできるほどの猛者揃い。

*7:元ネタ:モーニング娘。8期メンバー光井愛佳ソロ曲「私の魅力に 気付かない 鈍感な人」。名曲。

*8:基本的に、私は「箱推し」。娘。オタから始まって、ハロオタというかハロ全般クソDD。今現在の一推しはアンジュルム3期メンバーの室田瑞希ちゃん。むろたんは、研修生の頃から応援してたので昇格嬉しかった。なので、肩書をつけるならば、「むろ担」ってか。やかましいわ。

*9:「お前いつもいるな」の略。昼夜公演入っても、遠征しても、参加しているファンの顔ぶれが同じなこと。

*10:「女オタオタ」もいる。

*11:スマイレージアンジュルム2期メンバー田村芽実ちゃん。2016年5月30日ツアー最終日をもって卒業。

*12:紺野あさ美生誕祭の、それはそれは悲しい事件じゃった…。

*13:ちなみに私のリア恋枠は村上くん。怒られたい。要らん情報。