Route Bの"Route"の意味に当日気付くの巻。つまりは『時計』の選んだ道選ばなかった道みたく2本の道というテーマを表していたんですね。
坂本真綾 30周年記念
SPECIAL LIVE
“M30~Your Best~”
【開催日】
・2026年4月18日(土)Route A<北川勝利バンド>
open 16:00 start 17:00
・2026年4月19日(日)Route B<河野 伸バンド>
open 16:00 start 17:00
【会場】東京・有明アリーナ
前日譚の通り、前日にチケットをポチり駆け付けるの巻。
自分が最後列でもなく、周りにも後ろにもお客さんが居て、なんだよプレイガイドなんて全然あてにならないな!と思いました。
1曲目、武道館ライブGiftの演出からの『Gift』でガチ大号泣しました。始まりが最高潮(1回目)。
10代、まだ「東京にライブを観に行く」なんて選択肢が自分になかった頃のお話。居住地に来てくれたかぜよみツアーに参加して満足していたけど、GiftのDVDを買って、観て、これは現地で観たかったし、わたしそれをしようと思えばできたんだと後から気が付いたきっかけのライブ、それがGift。
こんな素敵な空間に居られなくてものすごく後悔したから、その後の大箱ライブがあるなら絶対に行こうと決めた。なので、ものすごく今に繋がってるライブ。自分が当時手にできなかった体験、それを15年の時を経て音で現場で体験させてもらえて、救われる思いでした。
からのマメシバ。「マメシバ!」って声が聞こえてくる気がした。走り回ってた風景が重なって見える。プレゼント衣装も、ショートパンツ衣装も、すぐに思い浮かぶ大好きな武道館。欲を言えば風待ちジェットもやりたかったな~。
そこからもしかして各ライブを再演していくセットリストなのか!?と思ったけど、明確なコーナーとしてはここだけでした。
けど、途中で話してた通り過去のライブのオマージュ演出が数多くあって嬉しかったです!
特に河野さんバンドってこともあり、かぜよみを多く感じたなぁ。風が吹く日とか奇跡の海とか。あの篝火、かぜよみツアーの奇跡の海で無かったですか!?唐突に思い出して懐かしくなりました。Dropsのドンドンって音でHoney bunnyきたかと思ったくらいにはかぜよみツアーは思い出深いです。(幻のHoney bunny…絶対もうやらないだろうな…)
Giftライブの流れを断ち切ったのがCLEARですけど、この曲は本当にライブ映えしますね。25周年ライブはこの曲からパァッと晴れていくよう見事な幕開け曲でした。しょっぱな約束はいらないからのCLEARで「goin goin goin goin on~♪」した時に、このライブは絶対成功すると感じたのが昨日の日のことのよう。
どの曲も、家で音源を聴いてると自分のことに思いを馳せることが多いですが、ライブで観ると過去のライブシーンが思い起こされるから不思議でした。
『時計』をもっとメインに据えてくるかなと思ってたけど位置的にはあっさり、でも最新曲っていいですね。20周年で『これから』を歌った時も、最新曲が最高の曲だなんて幸せだと感じたのを思い出した。255曲の後の1曲目がこの曲で良かったし、ご本人が言ってた通り早くも誰かのMy Bestになってる曲だと思います。
30周年記念アルバムに収録されたことでセットリスト入りを大いに期待したわたしの念願曲『猫背』は残念ながら演奏されず、プレイリストを見る限り前日の北川勝利バンドでも演らなかったようです…。いや、行けなかった日に演ってたら悔しすぎるので良いんですけど…。
でも1つ言っておきたいのが1位曲って1曲じゃないんですよ。わたしのMy Bestは、猫背であり光あれでありプラチナでありtune the rainbowであり紅茶でありおきてがみでありGravityでありこれからであり誓いであり僕たちが恋をする理由でありそのままでいいんだでありI.D.でありマメシバでありパイロットでありシマシマであり()もう絶対選べないんです。だからライブという限られた時間で選ばれた曲をただありがたく享受するのみ。
そんな中、プラリネは聴けてとても嬉しかったです。カップリング曲縛りで投票したら絶対1位になると思ってる。当時、珍しくこの曲目当てにずっと雨が降る聴いてたし(CDデッキの時代。シングルCDだとすぐ終わるのが面倒だから大抵はアルバムCDをかけてた)思い出深い大好きな曲です。
カザミドリは挑戦だなと思った。ゆっくりテンポかつ高音域の、なんて難しい歌なんだと改めて。息を詰めて見守る感じでした。
でもこの曲をセトリに入れたいと思ってくれたこと自体が嬉しかったです。「Route」のコンセプトにも合っている曲でした。<重なってた道がまた ふたつに別れてる はじまりの朝>
『風が吹く日』での<なりたかった自分となれる自分はいつも違っている>というフレーズにもRouteを感じた。選ばなかった未来やなれなかった自分が、これからの自分の未来を守る最善の盾にきっとなるはず。<なれなかった自分じゃなくて それこそ私だって>
Routeの考え方、相反する現実と理想、実現した時間ともしもの世界、その両方に思いを馳せるっていうのはずっと真綾さんの根底にあるテーマなんですね。だから、昔の曲を披露しても最新曲『時計』まですっと坂本真綾として一筋通っていて心に響くのだと感じました。
この日My Bestハイライト(号泣ポイント)の一つは『Remedy』。
普通の毎日 守っていくこと それが今の夢
わたしをもっともっと信じたい
できることは沢山ある
今日はここが刺さりました。とっくに知っている曲だし直近でも何度も聴いてるのに、「その日そこ」がぐさっと響いてくるのすごいよね。普通の毎日の中で、自分にできることをもっと探したいしもっとなんでもできるって信じてあげたいって思いました。
込められた切実な願いとか祈りが、ギリギリの淵で支えてくれる、そんな曲。どうしても神田沙也加さんとのエピソードも思い出してしまうし、すごく「わかる」って言ってあげたくなる。なんか。どうしようもないんだけど、そんなことも含めて全部この曲が世界を癒してくれたらいいなと思う。
泣いたと言えばDIVE。深すぎる。揺蕩う感。あれはずるい。今堀さんと石成さんのツインギターの贅沢に聞き惚れた。
しかしこのメンバー紹介とか後の順位発表テロップとか、なんか、なんか、なぁ…?とは思った。Be Mine!は流石にちょっと笑ってしまった。
(真綾さんの手書き『プラチナ』は素敵演出だった!!)
随所の演出オマージュ、ヘミソフィアだったかな?のカメラ目線演出(25thのユーラン)、これからのモニター演出(20thたまアリ…花道を歩く背中が印象的だった)、あと火(たまアリ)とか火花(カウントダウン?)とか。
シンガーソングライターの旗はわたしはかぜよみの旗を持って行ったんですけど、最新の旗も素敵だった〜。ポケ空、横アリは歌えなかったから今回は声出して歌いたかったけど、SSW終わりのハッピー大団円な感じもよかった~。
トライアングラーをフルで!?大サービスすぎる。このサプライズも楽曲自体も素直に楽しかった。
ご本人はおそらくそうだと思うけど、わたしもリリース当時より今の方が好きな曲です。やっぱりなんだかんだ言って磨かれてきた輝きがある。
そこからのヘミソフィア強すぎ。
最後の方のMCで話してくれた、譜面とか波長、波形の話が自分を包んでくれるやさしい言葉だった。
プラチナで出会って、中学生でアルバム聴き始めて、初めて買った新譜CDが『ループ』。思春期のアイデンティティや恋愛への悩みも全部真綾さんの音楽に支えられてきて。ライブに初めて行ったのがかぜよみ、そこから考えても人生の約半分は真綾さんと共に在り。坂本真綾はずっと大事にしてきたわたしのMy Bestだけれど、仕事で忙しかった時期はライブを逃してしまって後から気付いて後悔したり(ミツバチ、in the silince、あとまだ行ける自分じゃなかったレミゼなど…)子どもが産まれてからは夜遅くの外出が難しくなってツアーにも行けなかったり届いたCDをなかなか開封できなかったり歌詞カードまで広げられなくてサブスクで聴き流してしまったり。
それでもライブでかぜよみの手を手をやりたい、Be mine!のクラップやりたい、ポケ空歌いたいみたいな気持ちはちゃんとあるし、骨身に沁みて真綾さんの歌に救われているのは変わらない。それでいいと言ってくれて、もちろんそれでいいんだと自分でも思っているけれど、真綾さんの方からも言ってもらえたので、今日ここに頑張ってきたのも報われた気がして嬉しかった。
真綾さんの方も、自分と一緒にするのもどうかとは思うが、人間どうしても歳を重ねると変化するしできることできないこと人によって日によって出てくる。それはもうそういうものであり、抗えるものでもなく、でもスッと受け入れられるものでもなく。穏やかな着地みたいな、持続可能な活動を探っているところだと思う。
だからどうしてもファンとしては無理しなくていいから御自愛ください的な言葉を贈りたくなる気持ちがあるんだけど。
『ヘミソフィア』の「僕は灰になるまで僕であり続けたい」を聴いてはっとした。
真綾さんはもうとっくに生き方を選んでいたんだなって。
そこにわたしなんかが口を挟む隙はないと気付いた、ここが一つのハイライトだったなと思う。
前半少し歌詞とか歌声にハラハラする場面もあったけど、上位5曲披露コーナーが圧巻すぎて。あ、この人大丈夫すぎると思った。
光あれ、約束はいらない、Be mine!、tune the rainbow、プラチナ
この5曲を連続でフルで歌い上げて。どの曲も楽曲の持つパワーが強かった。その最後に君臨するプラチナは一層輝きが素晴らしかった。
ライブの流れ的にかつてないほど威厳のない入りの光あれだった(ランキングつけるとなんだか下世話になる)けど、歌の力で格を上げるのすごいわ。
Be Mine!の楽しさはライブで知ったな〜。投票上位なのは不思議だけどこのコーナーで聴けてよかった。
約束はいらないの時、佐野さんめっちゃ大変そうと初めて気付いた。
10代の頃にリリースして代表曲となった曲が「プラチナ」なのが、なんか良いなとしみじみ思った。ゴールドとかじゃなくてさ、プラチナ。ずっと誠実に光り輝く白金。
その他箇条書き
・レバニラ事件ってプラリネのレコーディングだったんだ…!
・今日はみんなが喜ぶわたしになったけど、人が喜ぶことをするっていいですねって言ってる真綾さんがなんかよかった
・お衣装どれも素敵だった!特に2着目のグリーン?ドレス、blind summer fishの時に着てたからイージーリスニングの自分のイメージそのものみたいだった
・遠いから自分にはあんまり関係ないけど花道あんまり使わなかったね
・旗振りで袖のスタッフ?さんも振ってたのが見えて良きだった
・収録カメラあるって言ってたからどういう風に両日をお届けしてもらえるのか、Route Aを観るのも本当に楽しみ
・「知人」ものすごく嬉しいよ!知人って人生の豊かさに直結する気がする
かぜよみ以前は観客を敵のように感じてた真綾さんが、ライブを重ねて一緒に音楽を楽しむ仲間になり、そして「知人」と認定してくれるまでになったのよ。これは30周年という経年変化の良さだよねぇ。
ファンのために何ができるかと考え、セットリストに入れる曲目でファンサしてくれる人。ミュージシャンとして誠実だよね。
その一方で、卑屈なサービス精神とも言えるこのファンサ精神が気になった。
人気な曲をやるわよ!と見せてくれたものはありがたく喜ぶけど、その人気は偏った数字でしかないものだから。(投票方法、集計の仕方を変えたら変動するようなランキングだったと思います)
そのサービス精神がこれからも歌い続けていく本当の原動力になるのならいいけど…ただやりたいことをやってほしい、ファンの喜びはその先についてくるよと思います。
あと、振り返り映像付きの歌唱は、『これから』でも『誓い』でも無い方がよかったかなと個人的には思いました。
『これから』は20周年ライブの象徴、『誓い』は25周年ライブの象徴。でも、じゃあ30周年ライブの象徴は?どの場面?今回新しく生まれた印象的な一つのシーンというのが無く、過去のオマージュに徹していたのはちょっぴり残念で、未来のために作る今が一つでもあってほしかったなと。
35周年ライブで、「30周年の時の映像だ」ってすぐに分かるくらいの新しいことが見たかったのかもしれない。ピアノ弾き語り、ギター、ゲストライブ、カメラ目線、早着替え、斬新な演出などなど、今まで数々魅せてきてくれたチームだからこそ。
伏線回収に入られると穏やかならぬ気持ちになりますね、どうしても。今回ちょっと無理して有明まで向かったのも、大きめの会場で周年ライブするのが最後になるかもしれないという気持ちは少なからずあったし。
でも、ちゃんとMCで新しいことも始まっていると教えてくれたので、信じて楽しみにしていたらそれでいいんだとは思います。
あなたは唯一無二で特別で、そのままでいいんだ。真綾さんと自分たちの人生のこれからにまだまだBestが増えていくことを祈りたい。またどこかでお会いしましょう!










